住宅などの不動産売却を検討されている方であれば、少しでもスムーズに高く売却したいと考えるのではないでしょうか。
住宅の状態によっては、適切な修理をおこなうことで良い条件での売却ができるかも知れません。
そんな住宅の状態を知ることができる「インスペクション」について気になる費用もあわせてご紹介します。
不動産売却に活用できる「インスペクション」とは?
「インスペクション」とは専門家が実施する建物の調査のことを指します。
この診断の対象になる建物は、築年数が2年を過ぎているか1度でも居住したことがある「中古住宅」で、アパートや賃貸住宅も対象です。
インスペクションは不動産売却前に国が定めた資格を持った建築士が、基準に沿って建物の劣化具合や、欠陥の有無、必要な修繕箇所などの調査をおこないます。
問題なければ「合格」となり、もし不具合があった場合は「不合格」となります。
不合格であっても、そのまま売却することに問題はありませんが、売却状況によっては修理などを検討したほうが良いでしょう。
不動産売却時のインスペクションにかかる費用の目安
インスペクションをおこなうことは義務ではありませんが、実施されていれば売却時に重要事項説明の対象となり買主が安心して購入する材料となります。
しかし、インスペクションには費用がかかるため相場を知っておく必要があるでしょう。
インスペクションにかかる費用の内訳は「人件費」「交通費」「調査機器の使用料」「報告書の作成費」などです。
そのため機材を多く使う詳細診断や、オプションの診断を追加した場合は費用がアップすることもありますが、一般的な相場としては5万円から7万円程度でしょう。
不動産売却時にインスペクションをするメリット
売却時にインスペクションをおこなうと、建物の状態を把握することができるため、買主が安心して購入を検討し、売却につながりやすくなります。
インスペクションの結果次第では、そのままの状態でも高く売却できる場合もありますし、事前に修理や修繕をおこない建物の価値を高めて売却することもできるでしょう。
査定によって価格が左右されがちな中古住宅にとって、建物の明確な基準がわかるのは大きなメリットといえます。
また、売却後も売主と買主の間で互いに問題を共有できるため、引き渡し後のトラブルを防止できるところもメリットの一つです。