土地を購入するとき、すべてのケースでライフラインがつながっているとは限りません。
なかにはガスの導管がきていない土地や、導管はあってもそこから自宅まで引込管を設置しなければならないケースがあるのです。
そこで、その土地に引込管があるのかどうかを確認する方法、またその費用や注意点などについて解説します。
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土地の購入時にガスの引き込みができているかを確認する方法
不動産の購入時にはガスの引き込みについて調査が必要な場合があり、買主としてはその調査項目を重要事項説明書で確認する必要があります。
重要事項説明書で定められている項目を見ると、利用可能なガスの種類、導管の状況、そして整備予定と負担金についての記載があります。
利用可能なガスの種類としては、まず都市ガスが挙げられ、これはその名の通り、都市部で利用されていて、地下に張り巡らされた導管によりガスが供給される仕組みです。
原料は主に海外から輸入するLNGと呼ばれる液化天然ガスや国産の天然ガスで、その熱量によって7グループ13種類に分けられています。
都市部ではこの都市ガスがその供給源として主流となりますが、郊外ではその勢力は一転して、ほとんどの家庭で個別プロパンが使われています。
個別プロパンとは住戸ごとにボンベを設置して、そこから室内へ引き込み、一緒に設置されたメーターで使用量を計測するものです。
この個別プロパンの原料は液化石油ガスで、都市ガスと同じく人工的にあの嫌なにおいをつけて、漏れなどにすぐ気付けるようにしています。
重要事項説明書にはもう1つ、集中プロパンも記載されていますが、これは特定の範囲内にある住宅や工場、また集合住宅用に利用されるものです。
集中プロパンとは、複数の住戸に対して、1箇所から各住戸へ供給するシステムのことで、集中供給方式とバルク供給方式の2つの供給方法があります。
では次にそれぞれの導管等の状況についてですが、都市ガスは地下に埋設された導管をとおして供給されますが、事業者の管轄は道路部分の導管までです。
この道路部分の導管から建物内には引込管がつながれますが、この引込管はその敷地の所有者の所有物となるため、維持管理は所有者がおこなわなければいけません。
個別プロパンの場合は、その事業者によって契約内容が異なるため、その導管や設備の所有権、管理責任の区分などについては確認が必要です。
こうした確認は不動産会社が契約の前に、水道局などで調査をおこないますが、個人でも調べられるため、気になる方は役所で確認しましょう。
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購入予定の土地にガスの引き込み工事をおこなう際の費用相場
購入予定の土地で都市ガスを使いたい場合、その土地が2つの条件を満たしている必要があり、その1つめは近くに導管があることになります。
この導管はどこにでも埋設されているわけではなく、ある程度人口が密集しているエリアがその対象となっていて、国土面積で見ると6%にも満たない割合です。
購入予定の土地の地域に導管がきているか調べるには、資源エネルギー庁や事業者が発表している供給マップを確認しましょう。
2つめの条件は導管の埋設工事ができなければならず、近くまで導管がきていても、なんらかの理由でそこから自分の家までの引込管の工事ができない場合もあります。
たとえば、よその家に取り囲まれている、いわゆる袋地のケース、また工事の際にどうしても他人の土地を掘り起こさなければいけないケースなどがあります。
ではこれら2つの条件を満たしたうえで、都市ガスを利用するときの手順ですが、まずはその地域に供給可能な事業者を選ぶことから始めます。
事業者を選んだあとは、その事業者に現場まで来てもらい土地の状況を確認してもらったうえで、利用可能と判断されたら具体的な費用の見積もりを出してもらうという手順です。
このときの注意点としては、契約内容についてわからないことがあれば、積極的に質問して、よく理解しておくことで、これがのちのトラブル防止にもつながるのです。
そして契約内容に納得すれば契約の締結となり、導管の引き込み工事の日程の調整をおこないますが、実際に工事が始まるのは1~2か月後になります。
こうして工事がすべて終了すれば、そこで開栓と点火のテストをおこない、問題がなければ利用開始といった流れとなります。
気になる導管の引き込み工事の費用相場は、導管1mにつき1~2万円と言われ、一般的な土地であればその距離は10mほどになるため、約10~20万円の費用がかかります。
さらにこの費用に事業者の出張費が加算され、事業者によってその額は異なるため、工事費用の見積もり時に確認が必要です。
コンロや給湯器などの機器に関しては、プロパンから都市ガス変更する場合は、部品の取り換えが必要となります。
この部品の取り換え費用として、コンロでは約1万円、給湯器であれば約3万円の費用が必要となり、もし部品がメーカーにない場合は機器の買い替えが必要です。
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購入する土地でガスの引き込み工事をするときの注意点
新しい住居で都市ガスを使いたい場合、近くまで導管がきていればそこから自宅まで引込管をつなげば利用できるわけですが、前述のとおり費用はその引込管の距離によって決まります。
つまり家の前まで来ている前面道路配管から、自宅へと引き込む敷地内配管の距離が長くなるほど工事費用はかさんでいくわけです。
この引き込み距離が長くなる物件としてまず考えられるものが、そもそも前面道路に導管がきていないケースで、この場合は本管の延長工事が必要です。
この延長工事の費用は、その総工事費用が事業者負担額の合計よりも大きい場合に、その差額を依頼主が負担しなければならず、詳細については事業者に問い合わせて確認が必要です。
工事費用が高くなる物件としては旗竿地が挙げられ、土地価格は相場より安いことが多いですが、工事費が高くなるため注意しましょう。
この竿地とは前面の道路に接している間口が狭く、細長い通路状の部分の奥に広い敷地がある形状の土地のことです。
そのため奥の広い敷地に家を建てなければならず、その細長い土地に引込管をとおす工事が必要となり、そのため掘削する距離は通常の四角い土地よりも長くなり費用もかかります。
そしてもう1つ、前面道路が私道であるケースでは引き込み工事を勝手におこなうわけにはいかず、その私道の所有者の承諾を得なければいけません。
このときスムーズに承諾が得られる場合もありますが、掘削の許可を出すために承諾料を要求してくる所有者もいるため、費用がさらにかさむケースもあります。
ほかの注意点としては、もともとそこに家が建っていれば、通常は導管が埋設されていて費用の負担が軽くなるのですが、その家がオール電化住宅だと、ガスの導管がないケースもあります。
この導管については埋設管図で確認できますが、購入する候補としてその土地を選んだときにはまず、不動産会社に導管の状況確認の依頼をおすすめします。
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まとめ
都市ガスを利用するには前面の道路に導管がきていなければならず、そこから自宅へ引込管をとおして供給されるわけです。
ただその導管が遠い場所にあれば延長工事が必要なうえ、土地の形状によっては引込管も長くなり、工事費用も高額になります。
土地を購入するときには、導管や引込管についての事前調査を必ずおこないましょう。
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